Entries
2009.11/05 [Thu]
夜中目覚めて
夜中に不意に目が覚めて、
1時間も2時間も眠れなくなる時、
不安のかたまりにどっと襲われ、
悶え唸りたくなる。
私はどうしてここに居るのだろう。
私は何をするためにここに居るのだろう。
に始まって、
本当にここが自分の居場所なんだろうか、
この異国の地が。
と続く。
私はここでこの先もずっと年を取り、
ここで死ぬのだろうか。
と、さらに続く。
全く別の人と、別の人生を、
生きていたかもしれなかった。
自分の国で。
自分がかつて思い描いた家族像の
かけらもない家族を築いてしまった。
手に負えない息子のことを考える。
どうしてこんな風になってしまったのだろう。
どこで何をそんなに間違えてしまったのだろう。
この先、あの子はどうなって行くんだろう。
気にかかって気にかかって、呻きそうになる。
日本に引越しそのまま永住したいと言う娘のことを考える。
どう手助けすれば良いのか、具体的な形が浮かばず、
ただ意味も無く焦る。
心許ない。拠り所が見つからない。
体のどこかが、理由もわからず痛む時には、
この先、この外国で、入院とか手術とか
そういうことがあったらどうしようと、闇の中で悪い飛躍をしてしまう。
そんなこと、とりあえず現実には、明日も起きそうにないのに。
自分が勝手に生み出しているであろう不安に、
夜中目覚めて襲われる。
眠れぬ夜の闇に、そして何度も寝返りを打つ。




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1時間も2時間も眠れなくなる時、
不安のかたまりにどっと襲われ、
悶え唸りたくなる。
私はどうしてここに居るのだろう。
私は何をするためにここに居るのだろう。
に始まって、
本当にここが自分の居場所なんだろうか、
この異国の地が。
と続く。
私はここでこの先もずっと年を取り、
ここで死ぬのだろうか。
と、さらに続く。
全く別の人と、別の人生を、
生きていたかもしれなかった。
自分の国で。
自分がかつて思い描いた家族像の
かけらもない家族を築いてしまった。
手に負えない息子のことを考える。
どうしてこんな風になってしまったのだろう。
どこで何をそんなに間違えてしまったのだろう。
この先、あの子はどうなって行くんだろう。
気にかかって気にかかって、呻きそうになる。
日本に引越しそのまま永住したいと言う娘のことを考える。
どう手助けすれば良いのか、具体的な形が浮かばず、
ただ意味も無く焦る。
心許ない。拠り所が見つからない。
体のどこかが、理由もわからず痛む時には、
この先、この外国で、入院とか手術とか
そういうことがあったらどうしようと、闇の中で悪い飛躍をしてしまう。
そんなこと、とりあえず現実には、明日も起きそうにないのに。
自分が勝手に生み出しているであろう不安に、
夜中目覚めて襲われる。
眠れぬ夜の闇に、そして何度も寝返りを打つ。




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2009.11/03 [Tue]
ニッポンのオミヤゲ
日本から来客があるような時、
「何か日本から持ってきて欲しいものはありませんか?」
と事前に聞かれることがある。
そういう場合、相手が幾分でも親しい間柄ならば、
私としても、重くもなく高くもなく、なおかつ私にとって意味ある日本食材を
場合によっては銘柄まで指定して、あれとこれとそれと…とお願いするところだが、
そういう場合でもこちらにしたって遠慮はある。
その人のスーツケースの中にどの程度の空きがあって
私へのお土産をどのくらい沢山詰めてもらえるのかわからないということもある。
その人の訪問先がもしも多数有る場合は、
私にだけでなく他の人にもお土産を用意しなければならないわけだから、
お土産の分け前はその分少なくなるが、そのあたりの事情はこちらにはわからない。
ほしい物があっても、さして親しくない方に対しては、
だから何と答えたらよいのか悩むことがある。
私の様にドイツの田舎に住んでいると、日本の何を頂いても喜びそうなものだが、
やはりどうしたって、頂いても嬉しくない物というのはある。
たった今のことを言えば、正直言うと海苔を頂くととっても嬉しい。
それも本当に美味しい高級海苔。
しかし高級と名の付く海苔は高いので、やはり頼むのは気が引ける。
(ドイツでも海苔は手に入るが、高いばかりで美味しかったことがない。)
読むものを頂くのはいつも嬉しいが、
そうは言っても、わざわざ書店に行ってこれを買ってきて下さいとは言いにくい。
それに、本にしてもそれなりのお値段がするし、
海苔と違って重くなるからこれも気が引ける。
支払うつもりでいてもまず断られる。そうするとこちらも心苦しい。
さて、しばらく前のこと日本から来客があり、
何か欲しいものは?と聞かれた時に、
私ははっきりとしたお返事をせずにただ、
いつもそういうことを誰かに聞かれると答える言葉を言った。
「機内で配られる新聞でもお持ち下されば嬉しいです」と。
そしてその方が色々とお土産に持ってきて下さった中に、
日本茶、羊羹、三盆糖菓子があった。
ああ。
実は、「なぜか今年は日本茶を沢山頂いて余っている位なので、
これ以上は要りませんから持って来ないで下さい」
と言いたかったのだが、気が引けたので言わずにおいたのだった。
実は、「私は大福もちとおせんべい・あられ以外の和菓子は苦手なので
羊羹は…特に羊羹は重いですし、頂いても嬉しくないので持って来ないで下さい」
と言いたかったのだが、気が引けたので言わずにおいたのだった。
やはり、言うべきことは言うべきであったと後悔したが、後の祭りだった。
ちなみに羊羹は、若かった頃程には今は苦手としないが、
ああ嬉しいと思って食べるわけではない。
実は私は、非常に甘い物を食べると
何かこう罪悪感のようなものに襲われるタイプであったりする。
三盆糖菓子は、透明フィルムに包まれてそれはそれは上品で美しいが、
どうも開けて食べようという気にならない。実にもったいない話だ。
いや、明日には心を入れ替えて、試してみよう。
実はさき程、こちらを見て心を動かされたところだ。
やはり物事ははっきりと言葉にして言うべきなのだ。
相手が親しくなかろうと誰であろうと。
せっかく日本からお土産を頂くのだ。
今後は気をつけることにしよう。




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「何か日本から持ってきて欲しいものはありませんか?」
と事前に聞かれることがある。
そういう場合、相手が幾分でも親しい間柄ならば、
私としても、重くもなく高くもなく、なおかつ私にとって意味ある日本食材を
場合によっては銘柄まで指定して、あれとこれとそれと…とお願いするところだが、
そういう場合でもこちらにしたって遠慮はある。
その人のスーツケースの中にどの程度の空きがあって
私へのお土産をどのくらい沢山詰めてもらえるのかわからないということもある。
その人の訪問先がもしも多数有る場合は、
私にだけでなく他の人にもお土産を用意しなければならないわけだから、
お土産の分け前はその分少なくなるが、そのあたりの事情はこちらにはわからない。
ほしい物があっても、さして親しくない方に対しては、
だから何と答えたらよいのか悩むことがある。
私の様にドイツの田舎に住んでいると、日本の何を頂いても喜びそうなものだが、
やはりどうしたって、頂いても嬉しくない物というのはある。
たった今のことを言えば、正直言うと海苔を頂くととっても嬉しい。
それも本当に美味しい高級海苔。
しかし高級と名の付く海苔は高いので、やはり頼むのは気が引ける。
(ドイツでも海苔は手に入るが、高いばかりで美味しかったことがない。)
読むものを頂くのはいつも嬉しいが、
そうは言っても、わざわざ書店に行ってこれを買ってきて下さいとは言いにくい。
それに、本にしてもそれなりのお値段がするし、
海苔と違って重くなるからこれも気が引ける。
支払うつもりでいてもまず断られる。そうするとこちらも心苦しい。
さて、しばらく前のこと日本から来客があり、
何か欲しいものは?と聞かれた時に、
私ははっきりとしたお返事をせずにただ、
いつもそういうことを誰かに聞かれると答える言葉を言った。
「機内で配られる新聞でもお持ち下されば嬉しいです」と。
そしてその方が色々とお土産に持ってきて下さった中に、
日本茶、羊羹、三盆糖菓子があった。
ああ。
実は、「なぜか今年は日本茶を沢山頂いて余っている位なので、
これ以上は要りませんから持って来ないで下さい」
と言いたかったのだが、気が引けたので言わずにおいたのだった。
実は、「私は大福もちとおせんべい・あられ以外の和菓子は苦手なので
羊羹は…特に羊羹は重いですし、頂いても嬉しくないので持って来ないで下さい」
と言いたかったのだが、気が引けたので言わずにおいたのだった。
やはり、言うべきことは言うべきであったと後悔したが、後の祭りだった。
ちなみに羊羹は、若かった頃程には今は苦手としないが、
ああ嬉しいと思って食べるわけではない。
実は私は、非常に甘い物を食べると
何かこう罪悪感のようなものに襲われるタイプであったりする。
三盆糖菓子は、透明フィルムに包まれてそれはそれは上品で美しいが、
どうも開けて食べようという気にならない。実にもったいない話だ。
いや、明日には心を入れ替えて、試してみよう。
実はさき程、こちらを見て心を動かされたところだ。
やはり物事ははっきりと言葉にして言うべきなのだ。
相手が親しくなかろうと誰であろうと。
せっかく日本からお土産を頂くのだ。
今後は気をつけることにしよう。




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2009.10/31 [Sat]
夏時間から冬時間へ
(あぁそう言えば…
夏時間が終わって早くも1週間が過ぎようとしているのでした。)
時はさかのぼり、このあいだの日曜日のこと…。
朝目覚めると、夏時間が終わっていた…。
今年の夏時間がいつ終わるかを知ったのは、その前日の土曜日。
それも夜になってからだったので、全く何の期待も無かった分結構嬉しかった。
それはもう、ひょえ〜♪という感じで。
冬時間に戻った日曜朝の訪れ。(おかげで朝が明るくなった。)
ベッドの中で、9時を指している目覚まし時計を8時に戻す。
あぁこの不思議な幸せ感と言ったら!何という得した気分!
夏時間が始まって失った1時間を、
私と私の目覚まし時計がきっちり取り戻す瞬間。
その取り戻した1時間を、日曜朝のベッドの中で
のらりくらりと手元の文庫本を手にとって読書に費やす。
しかし夫は、「昨日までなら(夏時間のままならば)今はもう9時だ」
とか言って8時にさっさと起き出すのだった。
せわしのないオトコである。
時計が午前11時を指しているのを見て、
昨日までなら(夏時間のままなら)お昼の12時だわ、
そろそろランチの支度をしようかしら…
でも、1時間後でも充分良いかもね…と思う私
VS
昨日までならもう12時なのだから一刻も早く昼ご飯を!
と主張する夫
おのずと基本意見の合わない私達は、
毎年そういう問答をやっているところが実に成長が無い。
そして彼は、冬時間に戻ったその日の夜には、
22時消灯を宣言したりする。
「昨日までなら今はもう23時だ」とか言って。
ベッドに入って本を読むのが、
普段ろくな楽しみも無い私のごくささやかな楽しみの一つであるのに、
そういった秋の夜長の読書の楽しみというものは、
こういう夫を持つことによっていとも容易く木っ端微塵と化す。
彼は、私の読書が気に入らないのではなく、
私がいつまでもベッドサイドの小さな灯りを点けているのが気に入らない。
大して明るくない灯りだが、それでも気になるらしく眠れないと言う。
そして彼は、私がいつまでも読んでいると、言葉で文句を言う代わりに、唸る。
その唸り声をひと声聞くだけで、早く電気消せよ俺は寝たいんだからな
というニュアンスがずけずけと伝わってくる。
ひとの気持ちを尊重するという基本姿勢を持つ私は、
結局のところ、もっと読みたいところだが本を閉じ灯りを消す。
私は今、心から、「自分の部屋が欲しいー!」と言いたい。
何時まで本を読んでも(=灯りを点けていても)
誰からも文句を言われない生活が欲しい!
それはまさに夢みたいな願望であり、
理解の無い配偶者がいるとなかなか実現困難だったりする。
冬時間に戻って1時間取り戻して得した気分は、
夫のせいで半減する。
そんな、いつもどおりの、サマータイムの終わりでありました。




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夏時間が終わって早くも1週間が過ぎようとしているのでした。)
時はさかのぼり、このあいだの日曜日のこと…。
朝目覚めると、夏時間が終わっていた…。
今年の夏時間がいつ終わるかを知ったのは、その前日の土曜日。
それも夜になってからだったので、全く何の期待も無かった分結構嬉しかった。
それはもう、ひょえ〜♪という感じで。
冬時間に戻った日曜朝の訪れ。(おかげで朝が明るくなった。)
ベッドの中で、9時を指している目覚まし時計を8時に戻す。
あぁこの不思議な幸せ感と言ったら!何という得した気分!
夏時間が始まって失った1時間を、
私と私の目覚まし時計がきっちり取り戻す瞬間。
その取り戻した1時間を、日曜朝のベッドの中で
のらりくらりと手元の文庫本を手にとって読書に費やす。
しかし夫は、「昨日までなら(夏時間のままならば)今はもう9時だ」
とか言って8時にさっさと起き出すのだった。
せわしのないオトコである。
時計が午前11時を指しているのを見て、
昨日までなら(夏時間のままなら)お昼の12時だわ、
そろそろランチの支度をしようかしら…
でも、1時間後でも充分良いかもね…と思う私
VS
昨日までならもう12時なのだから一刻も早く昼ご飯を!
と主張する夫
おのずと基本意見の合わない私達は、
毎年そういう問答をやっているところが実に成長が無い。
そして彼は、冬時間に戻ったその日の夜には、
22時消灯を宣言したりする。
「昨日までなら今はもう23時だ」とか言って。
ベッドに入って本を読むのが、
普段ろくな楽しみも無い私のごくささやかな楽しみの一つであるのに、
そういった秋の夜長の読書の楽しみというものは、
こういう夫を持つことによっていとも容易く木っ端微塵と化す。
彼は、私の読書が気に入らないのではなく、
私がいつまでもベッドサイドの小さな灯りを点けているのが気に入らない。
大して明るくない灯りだが、それでも気になるらしく眠れないと言う。
そして彼は、私がいつまでも読んでいると、言葉で文句を言う代わりに、唸る。
その唸り声をひと声聞くだけで、早く電気消せよ俺は寝たいんだからな
というニュアンスがずけずけと伝わってくる。
ひとの気持ちを尊重するという基本姿勢を持つ私は、
結局のところ、もっと読みたいところだが本を閉じ灯りを消す。
私は今、心から、「自分の部屋が欲しいー!」と言いたい。
何時まで本を読んでも(=灯りを点けていても)
誰からも文句を言われない生活が欲しい!
それはまさに夢みたいな願望であり、
理解の無い配偶者がいるとなかなか実現困難だったりする。
冬時間に戻って1時間取り戻して得した気分は、
夫のせいで半減する。
そんな、いつもどおりの、サマータイムの終わりでありました。




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2009.10/24 [Sat]
意見はパラレル
購入後3年か4年かを経た夫の腕時計。
皮のベルトが随分と傷んでいた。
いい加減ベルトを交換しないとさすがにみっともない域に達していたので、
夫はこのところ買い物に出かける度に、その付近に時計店があれば入り
自分の腕時計に幅の合うベルトが有るか尋ねた。
メーカーオリジナルの物を買うとそれなりに高い。
オリジナルのものでなくていいから合うものが無いだろうかと、
あちらこちらの時計店を覗いては尋ねてみたが、
少々特殊なデザインだったりしてなかなかぴったり来るのが見つからず、
結局ネットショップで探すことに。
私に言わせれば、そのベルトは
今よりも優に1年早く交換したって良かったくらいに傷んでいた。
ワニ皮なのか、牛革のワニ型押なのか知らないが、
ひび割れた箇所がいくつも出てきて実にみっともなかった。
夫も随分と我慢していたものだと感心する。
メーカーオリジナルの皮ベルトに替えるとすると、
これが200ユーロ(約27000円)近い。
夫は腹を立てる。
たかが腕時計のベルトが、なぜにそこまで高いのだ!
そう、ベルトだけでもそのお値段なので、
時計本体も一緒くたにすると夫の腕時計は
まあ私たちにしてみれば結構高い物と言える。
おそらく夫の持ち物の中で最も値の張るものだ。
しかし、ものすごく高価なものとは思わない。
夫の年齢を考えれば、ちょうどふさわしいものであろうと私は思う。
さて、ネットショップで探した夫が見つけたのは、
50ユーロ(約7000円)のベルト。
それがなんとオリジナルのものだと言うから実に疑わしい。
200ユーロと50ユーロではあまりの差。
私は少々心配になるが、送られて来るモノが大丈夫であることを祈ろう。
というか、私にとっては、自分が身に着けるものではないということで、
正直なところ、半ば以上はどうでも良い。
50ユーロのそのベルトが本物であれば御の字だが、
果たしてどんな物が送られて来るのだろうか。
ところで、たかが腕時計のベルトが200ユーロもするとは!
と頭にきた夫に向かって、彼をなだめるつもりで私はこう言ってみた。
「でもあなたは、その時計をしていることで、気分がいいでしょう?
あなたをいい気分にしてくれる時計なのだから、
そのメンテナンスのために多少の出費をするとしても、
まぁ許せるってものじゃないの?
それに、新しいベルトに替えたら
おそらくまた3年か4年かは交換しないでしょうから、
200ユーロのベルトを買ったとしても、
3年使えば一日当り20セント足らずなわけだし、
そう考えれば安いものじゃない!」
「ものは考え様」が人生のモットーとも言えそうな私という人は、
よくそういうものの考え方をする。
例えば、我が家の食卓の、6脚の椅子。
これも結構高かった。
食卓も椅子も、イタリアのメーカーのもので実に素敵なデザインで
(あぁ…この手のデザインは、日本、いや、アジアには絶対ありえないものだ…
とあえて書いておこう)、
椅子は、当然のことながら格好も素敵だが座り心地も実に良い。
意見が常にぶつかり合って延々と平行線をたどることの多い夫と私にしては
あの時は実に珍しく意見が揃ってその椅子とテーブルを気に入ったために、
椅子だけを見ても1脚250ユーロ(約35000円)というお値段だったが心を決めた。
買い換えたのは2年前だったか。
(それ以前の食卓と椅子6脚はかれこれ10年以上使っていたので
特に椅子は随分とくたびれていた。)
私は思ったものだ…。
この椅子を一番使うのはこの私。
ああ、いったい、日に何回座ったり立ち上がったりまた座ったりを
私は繰り返しているだろう。毎日毎日毎日、一年365日の毎日。
それを考えると、椅子は美しくもとにかくとにかく強くあってくれなくては困るのだ。
私を支えてくれるために。
それに、私達はこの椅子を、この先少なくとも10年は使うだろう。
10年使うと考えれば、250ユーロ÷3650日ということで、
ほら、一日当たりは、実に1脚7セント。
そういう風に考えると、ほーら、何だか許せる気分になってくる私。
しかし夫は反論した。
(夫の反論、妻の反論。
しかしこれは我が家において実に当たり前の光景であり、
いつの頃からか、夫の意見と私の意見は
ほぼ間違いなく常にパラレルに突き進むことと相場が決まっている。)
夫が言う。
「この先ベルト交換の度にオリジナルのベルトを定価で買うことを考えれば、
さらにあと4回も買ったら腕時計本体の値段を越してしまうではないか。
それはやはり理不尽である!」
(そんならもう少しベルトの安いものを買えばよかったのに…)
ということで、ドイツ人の実にもっともな理論攻めに対し
私はまたも疲れて口をつぐむのだった。
なだめてあげようとしたのに、反論するとは。
まあいいわ。それならそうやって怒っていれば良いのよ。
お気に入りの腕時計が日々あなたにもたらす満足感に目を向けず、
3年か4年に一度のベルト交換に文句を垂れるあなた。
そういうものじゃないのに、と私はやっぱり思ってしまうのよね。




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メーカーオリジナルの物を買うとそれなりに高い。
オリジナルのものでなくていいから合うものが無いだろうかと、
あちらこちらの時計店を覗いては尋ねてみたが、
少々特殊なデザインだったりしてなかなかぴったり来るのが見つからず、
結局ネットショップで探すことに。
私に言わせれば、そのベルトは
今よりも優に1年早く交換したって良かったくらいに傷んでいた。
ワニ皮なのか、牛革のワニ型押なのか知らないが、
ひび割れた箇所がいくつも出てきて実にみっともなかった。
夫も随分と我慢していたものだと感心する。
メーカーオリジナルの皮ベルトに替えるとすると、
これが200ユーロ(約27000円)近い。
夫は腹を立てる。
たかが腕時計のベルトが、なぜにそこまで高いのだ!
そう、ベルトだけでもそのお値段なので、
時計本体も一緒くたにすると夫の腕時計は
まあ私たちにしてみれば結構高い物と言える。
おそらく夫の持ち物の中で最も値の張るものだ。
しかし、ものすごく高価なものとは思わない。
夫の年齢を考えれば、ちょうどふさわしいものであろうと私は思う。
さて、ネットショップで探した夫が見つけたのは、
50ユーロ(約7000円)のベルト。
それがなんとオリジナルのものだと言うから実に疑わしい。
200ユーロと50ユーロではあまりの差。
私は少々心配になるが、送られて来るモノが大丈夫であることを祈ろう。
というか、私にとっては、自分が身に着けるものではないということで、
正直なところ、半ば以上はどうでも良い。
50ユーロのそのベルトが本物であれば御の字だが、
果たしてどんな物が送られて来るのだろうか。
ところで、たかが腕時計のベルトが200ユーロもするとは!
と頭にきた夫に向かって、彼をなだめるつもりで私はこう言ってみた。
「でもあなたは、その時計をしていることで、気分がいいでしょう?
あなたをいい気分にしてくれる時計なのだから、
そのメンテナンスのために多少の出費をするとしても、
まぁ許せるってものじゃないの?
それに、新しいベルトに替えたら
おそらくまた3年か4年かは交換しないでしょうから、
200ユーロのベルトを買ったとしても、
3年使えば一日当り20セント足らずなわけだし、
そう考えれば安いものじゃない!」
「ものは考え様」が人生のモットーとも言えそうな私という人は、
よくそういうものの考え方をする。
例えば、我が家の食卓の、6脚の椅子。
これも結構高かった。
食卓も椅子も、イタリアのメーカーのもので実に素敵なデザインで
(あぁ…この手のデザインは、日本、いや、アジアには絶対ありえないものだ…
とあえて書いておこう)、
椅子は、当然のことながら格好も素敵だが座り心地も実に良い。
意見が常にぶつかり合って延々と平行線をたどることの多い夫と私にしては
あの時は実に珍しく意見が揃ってその椅子とテーブルを気に入ったために、
椅子だけを見ても1脚250ユーロ(約35000円)というお値段だったが心を決めた。
買い換えたのは2年前だったか。
(それ以前の食卓と椅子6脚はかれこれ10年以上使っていたので
特に椅子は随分とくたびれていた。)
私は思ったものだ…。
この椅子を一番使うのはこの私。
ああ、いったい、日に何回座ったり立ち上がったりまた座ったりを
私は繰り返しているだろう。毎日毎日毎日、一年365日の毎日。
それを考えると、椅子は美しくもとにかくとにかく強くあってくれなくては困るのだ。
私を支えてくれるために。
それに、私達はこの椅子を、この先少なくとも10年は使うだろう。
10年使うと考えれば、250ユーロ÷3650日ということで、
ほら、一日当たりは、実に1脚7セント。
そういう風に考えると、ほーら、何だか許せる気分になってくる私。
しかし夫は反論した。
(夫の反論、妻の反論。
しかしこれは我が家において実に当たり前の光景であり、
いつの頃からか、夫の意見と私の意見は
ほぼ間違いなく常にパラレルに突き進むことと相場が決まっている。)
夫が言う。
「この先ベルト交換の度にオリジナルのベルトを定価で買うことを考えれば、
さらにあと4回も買ったら腕時計本体の値段を越してしまうではないか。
それはやはり理不尽である!」
(そんならもう少しベルトの安いものを買えばよかったのに…)
ということで、ドイツ人の実にもっともな理論攻めに対し
私はまたも疲れて口をつぐむのだった。
なだめてあげようとしたのに、反論するとは。
まあいいわ。それならそうやって怒っていれば良いのよ。
お気に入りの腕時計が日々あなたにもたらす満足感に目を向けず、
3年か4年に一度のベルト交換に文句を垂れるあなた。
そういうものじゃないのに、と私はやっぱり思ってしまうのよね。




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2009.10/22 [Thu]
オーバーザルツベァク
このところ、めっきりと冷え込んでおりますこちらバイエルン。
早朝は既にマイナスという気温。
10月というのにあまりにあんまりなこちらバイエルンです。
さて、あっという間に今週も木曜日…。
木曜日というと、一週間の中で最も寝坊する確率の高い日…
ではないでしょうか?
週末にあと一歩のところで微妙に気持ちのユルむ木曜の朝…。
寝坊には気をつけたいところです。
さて、本日の内容は、私にしては珍しく、観光案内風。
時は先週末にさかのぼり、
みぞれまじりの実にクソ寒い中行って来た所をご紹介します。
(以下の写真は全てWikipediaその他ネット上から拝借)
こちらはベァヒテスガーデン Berchtesgaden。


(その日は悪天候でしたので、この写真の様なこんな美しい色合いはなく、
寒々しいグレーの世界でした。)
まず行ったのはこちら。

…と、突然出口の写真がきましたが、
ここは、岩塩の、、、何と言うのでしょう、、、塩の洞窟…博物館?
実は十数年前に一度ここを訪れたことがあるのですが、
当時は2歳児を一人かかえて行ったために、
子供に気をとられたのか何なのか、
肝心の坑内の様子が一切記憶に無いときたものです。
ということで、今回はしっかりと脳裡に焼き付けましょう塩を!

こういうのに乗っていざ洞窟内に突入です。

突入に当たっては、こういったユニフォーム着用!
以前のよりははるかにカッコ良いオーバーオール型になってました。
なんでこんな所にと思うような所になかなかすごい滑り台がありますので、
お子様にもとても楽しんで頂けます。嫌いな方は歩くことも可。

(滑り台は洞窟内に二箇所もある!)
脚はこの写真のようにしましょう。これが模範的な滑り方です。
初めてここを訪れたあの当時には無かった
ハイテクによる幻想的な演出がなかなかのものでした。
興味のある方はこちらをどうぞ。←ドイツ語などわからなくてもなんのそのです。
適当にどこかクリックしてみましょう。写真だけでも楽しめます。
日本から南ドイツに旅行に来て、
ここまで足を伸ばすという方はそう多くないと思いますが、
どうなんでしょうか。
さて、岩塩の洞窟から1時間20分後にやっと脱出して向かった先は、
ベァヒテスガーデン近郊のオーバーザルツベァク。
この町は、かつてヒトラーに買収され軍事会議の拠点とされたことで有名です。
さて、1999年開館のこの建物。

これは、世紀の狂人アドルフ・ヒトラー(1889〜1945)率いるナチスドイツの、
筆舌に尽くしがたいその記録を今にとどめる館です。
公式サイトはこちら。
足を踏み入れ、まずこれに向き合います。

愚かしい目的のために、正気を、ひとの心を、すっかり失った人間が、
どこまでむごいことをしたかと数々の写真と説明が見せつけます。
残酷という言葉で到底表現できない記録の数々。
この美しい山あいの町を、
ヒトラーの拠点にされたくなかった人々の生々しい声も、
館内にて放映されるDVDで聴くことができます。
歴史から隠すことをせず、
人々が決してこれを忘れぬように、
そして何も知らない若い人達もまたここから知り得るように、
この資料館はそのためにここに生まれ、そして在り続ける。
狂気の戦争を二度と再び繰り返さないために。
ずっしりと重い気持ちになりました。
それでも経験の無い者はその時代を実感として抱くことはありません。
平和な世の中に感謝。
夕食の時刻が近付いていましたが、さすがに食欲が失せました。
そして私達は、雪まじりのこのオーバーザルツベァクを後にしました。




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早朝は既にマイナスという気温。
10月というのにあまりにあんまりなこちらバイエルンです。
さて、あっという間に今週も木曜日…。
木曜日というと、一週間の中で最も寝坊する確率の高い日…
ではないでしょうか?
週末にあと一歩のところで微妙に気持ちのユルむ木曜の朝…。
寝坊には気をつけたいところです。
さて、本日の内容は、私にしては珍しく、観光案内風。
時は先週末にさかのぼり、
みぞれまじりの実にクソ寒い中行って来た所をご紹介します。
(以下の写真は全てWikipediaその他ネット上から拝借)
こちらはベァヒテスガーデン Berchtesgaden。


(その日は悪天候でしたので、この写真の様なこんな美しい色合いはなく、
寒々しいグレーの世界でした。)
まず行ったのはこちら。

…と、突然出口の写真がきましたが、
ここは、岩塩の、、、何と言うのでしょう、、、塩の洞窟…博物館?
実は十数年前に一度ここを訪れたことがあるのですが、
当時は2歳児を一人かかえて行ったために、
子供に気をとられたのか何なのか、
肝心の坑内の様子が一切記憶に無いときたものです。
ということで、今回はしっかりと脳裡に焼き付けましょう塩を!

こういうのに乗っていざ洞窟内に突入です。

突入に当たっては、こういったユニフォーム着用!
以前のよりははるかにカッコ良いオーバーオール型になってました。
なんでこんな所にと思うような所になかなかすごい滑り台がありますので、
お子様にもとても楽しんで頂けます。嫌いな方は歩くことも可。

(滑り台は洞窟内に二箇所もある!)
脚はこの写真のようにしましょう。これが模範的な滑り方です。
初めてここを訪れたあの当時には無かった
ハイテクによる幻想的な演出がなかなかのものでした。
興味のある方はこちらをどうぞ。←ドイツ語などわからなくてもなんのそのです。
適当にどこかクリックしてみましょう。写真だけでも楽しめます。
日本から南ドイツに旅行に来て、
ここまで足を伸ばすという方はそう多くないと思いますが、
どうなんでしょうか。
さて、岩塩の洞窟から1時間20分後にやっと脱出して向かった先は、
ベァヒテスガーデン近郊のオーバーザルツベァク。
この町は、かつてヒトラーに買収され軍事会議の拠点とされたことで有名です。
さて、1999年開館のこの建物。

これは、世紀の狂人アドルフ・ヒトラー(1889〜1945)率いるナチスドイツの、
筆舌に尽くしがたいその記録を今にとどめる館です。
公式サイトはこちら。
足を踏み入れ、まずこれに向き合います。

愚かしい目的のために、正気を、ひとの心を、すっかり失った人間が、
どこまでむごいことをしたかと数々の写真と説明が見せつけます。
残酷という言葉で到底表現できない記録の数々。
この美しい山あいの町を、
ヒトラーの拠点にされたくなかった人々の生々しい声も、
館内にて放映されるDVDで聴くことができます。
歴史から隠すことをせず、
人々が決してこれを忘れぬように、
そして何も知らない若い人達もまたここから知り得るように、
この資料館はそのためにここに生まれ、そして在り続ける。
狂気の戦争を二度と再び繰り返さないために。
ずっしりと重い気持ちになりました。
それでも経験の無い者はその時代を実感として抱くことはありません。
平和な世の中に感謝。
夕食の時刻が近付いていましたが、さすがに食欲が失せました。
そして私達は、雪まじりのこのオーバーザルツベァクを後にしました。




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