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2時間半の行方不明

これは、ミュンヘンを中心とした「Sバーンの路線図」
しかし、「Sバーンとは何ぞや」とお考えになる必要は全くありません。
要は、ただ単にどこかの電車の路線図、と思って頂ければそれで充分。

さて、現在「聖霊降臨祭休暇」中のこちらバイエルン州の学校。
この休みは、例えば4月の頃の「復活祭休暇」と同様に2週間という長いお休み。

まったく……。ドイツではこんな休みが6~8週間ごとに一度やって来て、
その度に、宿題は無しだ、遊べ遊べ、なーんてやっているから、
最終的に大きなしわ寄せを喰らう学年はたまったものじゃない・・・
とか普段から思っているわけですが、しかしそれはまぁおいといて…。

ありがたいことに、夫の弟の次男坊(12歳)が、
うちの息子(13歳)に「休み中に泊まりに来ていいヨ」と
誘ってくれていました。そして行くことになったのが昨日の月曜。

義弟の家まで、我が家から約140kmの距離。
その距離を、普段私に悪態つきっぱなしの息子のためにわざわざ
苦手なアウトバーンを突っ走る気などさらさら無いため、
私は息子を、前述のSバーンの駅まで送ることに。

Sバーンの「S4」始発駅「Ebersberg」
(路線図で言えば右下。我が家からそこまで約45分と結構遠い)。
そこまで息子を車で送り、息子はそこから一人で、乗り換え無しの終点まで、
いや正確には終点のいくつか手前までなのですが、とにかく一人で行く、
ということにして、関係者が各自了解していたわけです。

さて、私は息子を無事に駅まで送り届け、親切にも切符を買ってやり、
そこで息子から「みっともないからもう帰れ」と言われたにも拘らず、
ここが親の阿呆なところで、息子が間違いなく間違いの無い電車に乗るのを見届け、
数十mの距離を下がっては結局その電車が走り去るまでを、見送りました。

しかしこれはもう、愛情とかじゃなく、心配とかじゃなく、
よし、行った、ちゃんと行った、息子はいなくなった、の確認。

よし…。これで良し。こうやって一人で行くのはこれが二度目。
大丈夫。なんたって、乗り換え無しの一本なんだし。
それに、あっちの駅じゃ迎えも来てくれる。大丈夫。

…と、誰もが思った。

乗り換えも無い。乗ってりゃ着く。寝過ごさない限り。
寝過ごしたって、電車は終点で折り返すから、それに乗っていればすぐに戻れる。
大丈夫。問題なくちゃんと着く。そう思って、私は電車を見送り帰宅の途に。

そして約1時間半後。あぁちょうど着いた頃だな。16時17分。

そして到着時刻から10分を経過したところで、
駅まで迎えに行ってくれていた義弟の奥さんから電話が入る。

「電車から降りる姿が無かったけど、
その電車にちゃんと乗ったの?時刻に間違いない?」

私は、イヤ~な気分になる。

私は、その電車の行き先を確認したし、乗り換えは無しだと息子に伝えた。
息子が電車に乗るのを見届けた。電車が行き去るのも見届けた。
その電車に息子が乗っていないわけが無い。

しかし息子は降りなかった。ではどこへ行ったのだろう。

義弟の家からほんの2kmの所には義両親が住んでいて、
事情を聞いた義母が心配している。
(義父は具合が悪いので、この手の話は伝えない。)

どこにどうやって消えてしまえるものかと、考えてみる。
もしかして、終点まで行ってしまい、そこから歩いて戻ることにした?
うぅむ。それが最も有り得るような気がするが…。
でも、戻るなら電車で戻るだろう…。歩く道順も知らないはずだ。

携帯電話を持たせたのは昨年夏。息子が一人でスウェーデンに飛んだ時のこと。
あれから息子がケータイを必要とする場面も特に無く今に至っているが、
そもそもケータイというのはこういう時のためにあるのだから、
ちゃんと充電して持って行きなさいよ、と言っておいた。
しかし、息子のケータイに電話を入れても電源が入っていない。通じない。
一体何のためのケータイだろうかとむかっ腹が立つ。

息子がどこでどう困った状況に陥ろうと、
それはこの際、ある程度までは、そう、ある程度までは、どうでも良い。
それはきっと、良い経験になることだろう。
まさか誘拐犯が現れて…とはどうにも考えにくいし、
無事でいることは十中八九確実と思われる。居場所だけが不明だ。

私は、胃の辺りに両腕を回して抱えたくなる様な、
そんな不快感に急に襲われた。それは吐き気の一歩手前の様だった。
なぜこんなに胃の腑が急に気持ち悪いのだろうかと考えた。

私に日に何度も悪態をつき、ドイツ語で汚い言葉を言い、
時には腕力脚力にモノを言わせる息子を、この私は心配しているのだろうか。
そのための不快感か?

いや違う。

でかいクチを叩く息子が、ひとに心配をかけ手間をかけさせていることが、
私を吐き気の一歩手前まで不快にさせているのだった。

気に病みながら、出来ることも無くただ待つ。
息子が駅に着くはずだった時刻から2時間半が経過。

義弟の奥さんから電話があり、
息子が、土砂降りの中を歩いて家に着いたと伝えてきた。

息子の無事に、親としては安心したが、
義弟の奥さんを介して聞いた息子の訳のわからぬ言い訳に、
私はさらに腹が立った。

途中の駅で電車が止まってしまっただと?
だからそこから12キロの距離を歩いただと?

そんな馬鹿な言い分があるだろうか。
万が一に、その電車が急に行き先を突如変更し
途中駅で折り返したとかいうことがあっても、
大きな事故でもなければ次の電車は20~30分後に来たはずだ。

雨の中12キロを歩くのは勝手だが、
誰にも連絡せずに歩き出すとは理解しがたい。

一体何のためのケータイか。連絡をすれば誰かが迎えに行けたものを。
実際、義弟の奥さんも義母も、息子のために待機していたのだ。
しかし平気で嘘をつく息子のことだ。
ケータイなどはなから携帯していなかったのかも知れない。

義弟の奥さんも義母も、息子が見当たらないとわかってから、
交替で車を出しては駅周辺を走ってくれた。次の電車かもと思って待ってくれた。
一旦帰宅後にもまた駅に行ってくれた。

義弟の奥さんが、「無事だったから良かったわ。直接話したい?」と聞いてきたので、
私は少しためらい、どちらかと言うと話したくない、と答えた。
息子もきっと、私と話したくなかったはずだ。

一丁前のクチを聞くくせに、ああ情けない。みっともない。切ない。
胸の不快が消えるまで、数時間がかかった。


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やっぱり

(息子ネタ締めくくり編)


「今の様子を20年前にわかっていたら、
ママは絶対パパと結婚しなかったはずだ」
と息子が私に何度か言ったことがある。

少し前まで私は、
「そうだねぇ…そうだったかも」と答えた。

「でも、パパと結婚しなかったら、オレは産まれなかった」
「そうだねぇ…そういうことになるよねぇ」
「その方が良かった?」
「いや…まぁ…そうでもないよ」

息子が自分のことを指して、
「こんな息子になるってわかっていたら、
ママはオレを産まなきゃ良かったと思うだろ?」とも言う。

ほんの少し前まで私は、「あぁそれはまさに図星!」と
思わず大きくうなづきそうになったものだ。
でも、そこを何とかこらえ、言葉を濁した。
幾ら何でも、それを言っちゃあおしまいだろうと思った。

けれどこの頃はちょっと違う心持ち。

夫とうまく行かなくなる未来が20年前に見えたとしても、
私はやっぱり夫と一緒になっていたんじゃないだろうか。
そんな未来は変えられる、とか思ったんじゃないだろうか。

そして子供のことは、最近こんな風に思ったりする。
別な場所で別の時に親になる道を選んだとしても、
私はやっぱり娘のような子と、そして息子のような子を、
授かったのではないかな、姿かたちは違っても…と。

だから先日息子に聞かれた時には、言葉を濁さず答えておいた。
「いやーそれでもやっぱり、私達は親子とか家族とかに
なっていたんじゃないの?そういうもんなんだよ多分。
別のパパだったとしても、あなたはやっぱり私の子になってたと思うよ」

息子は何も答えなかった。
そして私は、自分でそう言ってみながら、
これはあながち見当違いでも無いんじゃないかと
思ったりするのだった。


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ああ雨が降る~

今日も雨です。今週はずっと雨です。
結構寒くて、今日も10度しかありません。

私の住む町では、今日はちょっとしたお祭りの予定でしたが、
これでは中止か延期になったことと思います。

ドイツでお祭りと言えば特設ビアガーデン。
でもこのお天気では、外でビールは飲めません。

一年で最も美しいはずの5月も、
今年は本当に残念な天気でした。

雨が多いととにかく庭草の伸びが早いのですが、
こうも雨降りでは草を切ることもできません。

伸び過ぎてしまうと、
次に切る時があまりに大変になり嫌なのですが。

伸びてきた草を眺め、雨を眺め、
肌寒さにぶるるっとしながら、週末を迎えそうです。


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息子を迎えに行く

雨続きで寒かったが、やっと晴れたのは先週金曜。

義弟宅に泊まりに行っていた息子が戻る日だったので、
予定の時刻に間に合うよう駅へ向かった。

到着の3分前に着き、駅の駐車場に車を停める。

嫌われてるから、ホームの端っこで地味に待とう。
…と言うか、そこはただ単に、
駐車場に停めたクルマに最も近い場所だったりする。

電車が着き、息子が降りるのが見えた。あぁよかった。
行きのことがあったから、ちょっと心配しちゃったよ。

ちゃんと笑顔で息子を迎えた。うるさく言うつもりは無かった。
多少は反省を、してくれたと勝手に思っていた。

車に乗り込み、エンジンをかけたところで、
そうだ義弟の家に電話を入れておこう、と思いついた。
先日はかなり心配をかけたから、今着いたと今伝ておこう。

かけたエンジンを、すぐまた切ってケータイを取り出す。
(ドイツじゃエンジンかけっぱなしで何かするなんて有り得ない。
 そして私も、その道交法には全面的に賛同し実行している。)
と、息子が、なんで電話をかけるのかと聞いて来た。
私は意外な気がした。

この間、行きの途中で2時間半行方不明になった息子のことを、
みんなが心配したのをちっともわかっていないのかこの子は。
あのことが無ければ、帰宅後にゆっくり電話を入れていたかも知れない。

息子を無視して電話をかけると、
義弟の次男(=今回息子を呼んでくれた従弟)が出た。
私は、今しがたちゃんと着いたと伝えて、もう一度礼を言った。
普通はそうすべきだろうと思った。

そりゃあ息子の立場だけを思えば、
子ども扱いされてるだけで嫌な気分だろう、とは察するが、
従弟・叔父・叔母・祖母に心配をかけたのは事実。
私としては、ここは速やかに連絡を入れておきたかった。

ところが息子は言った。
「みんなが勝手に心配しただけだ」

ちったぁ反省してしゅんとなって、
照れくさそうにでもして帰って来るかと思えば、
そんな素振りは全く無かった。

ふぅ。この子は何にもわかってない。何にも変わらない。
義弟の家に電話をかけた私を、馬鹿呼ばわりさえする。

私は、口を聞く気も無くなり、ただただ車を走らせた。
こんな気分の時は、とかく走りがアグレッシブになる。
だから注意注意。

車中、息子が何か私に聞いてきて、
私が意味を汲めずに返事が遅れると、また馬鹿呼ばわり。

しかしそれにしても、息子も意地の悪い聞き方をする。
突然、「あれどうなった?」みたいな聞き方をしてくる。
通じる時には通じても、通じない時にはこれが一向に通じない。

「『あれ』とは何?何のこと?」
とこちらから聞き返せば、そこでまた5倍の文句が来る。
13歳って、こんなに幼稚か?こんなにバカか?
いやこれは、うちの息子だけか?
ちゃんと普通に話せば通じるものを、と思うと、
本当に馬鹿馬鹿しい。

「何もわからないんだな。もっとドイツ語勉強しろ。
言葉が出来ないんじゃ、仕事も持てないよな。何も出来ないわけだ。
いいか、オレは、あんたの子供で本当に恥ずかしい

後部座席からの声に、ハンドルを握りながら私はもう嫌になった。
ここまで言われるのか私は。恥ずかしいと?私が親で恥ずかしいと?
そんな息子を、こうして私はまたしても、ほいほい迎えに行ったのだ。

この子のことをずっと、自分の命よりも大切に思って来たが、
何だかもう、馬鹿馬鹿しくなってきた。ちょっと間に一線を引こう。



子育ては、やり直しのきかない実験みたいで、
どうやらこの子はもう修正不可能。私の手には負えそうもない。

私は、距離を置こう、これからこの子に。
傷つくとわかっている場に、自分から身を投じるのをもうやめよう。

大事な息子ではあるが、言っていいことと悪いことくらいは、ある。
これまで沢山傷ついてきたから、ここで心にカーテンを引こう。



口も聞かずクルマを走らす。

不思議なのは、数分後には別の話を、従弟と何をしたとかいう話を、
息子が普通に私にしてくることだ。

帰宅後、庭の草を切ることにした。
こんな気分の時は庭仕事。あるいはとっとと深く深く眠るに限る。

しかし午後の2時だった。ぐっすり眠ってしまうわけに行かない。
それに、昼寝は全く私の日課じゃない。

草刈機のエンジンをかける。
3日も4日も前に切りたかった庭草だが、
雨続きで切れなかった。

まだアタマをめぐっていた息子の言葉を、
草刈機の騒音にかき消してもらった。


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バラのチカラ

長く続いた雨もまるでウソだったかの様に
良く晴れた先週末 ― 金土日の三日間でした。

ところでこれは昨年植えたバラですが、

P6050362.jpg

今はこんな状態でとても元気そうです。

昨年、植えてしばらくした頃に、
葉っぱという葉っぱ全てに赤っぽい斑点がいくつも出て来て、
まるでうちの庭に来たから病気にかかったみたいな、
そんな風でした。

それでも結構生長し、
いくつもきれいな花を咲かせてくれたんですが、
バラの手入れは好きでも何の知識も無い私は、
何の策も講じずに、そのうち秋になり冬になりました。

そしてめぐって来た今年の春。
5月の天気などはもう本当に散々でしたが、
こんなにきれいな葉っぱが沢山。

自力でこんなに元気になってくれたのだと思うと、
何だか感動します。誰も何もしてあげなかったのにと思うと。

P6050360.jpg

硬い蕾も膨らんできて、花が楽しみな今日この頃です。


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