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子供が私を認めない理由

うちの子供達は、親の言うことを聞かないことが多い。

なぜかと言ったらそれはやはり、
一番目の理由としては、言われたことをやりたくない、ということだ。
部屋の片づけだとか、掃除、ペットの世話、勉強、おつかい、…
まあどれも、気が進まないのだろう。

そして、息子にとっての、
私の言うことを聞きたくない2番目の理由としては、
息子が私のことを認めていないからだと、私は以前から感じ思ってきた。
自分が認めていない相手の言うことを聞こうとする人間は、いない。

それではなぜ息子が私という親を認められないかというと、それは、
私がこのドイツという外国で、言葉で苦労するからだ。
息子にとって私は、一歩外に出れば、
大の大人だというのに言葉を完璧に話せない、実に頼りない人間なのである。

私は、そこそこのドイツ語は喋れる。ちゃんとドイツ人に通じる発音もできる。
それでも私が苦手とするのは、子供相手にしゃべる時だ。
(大人が相手のときは、また違う。)

息子と息子の友達が数人一緒にいるような時に、
私が息子の前で何かドイツ語で喋って
文法上の間違いとか適切な単語を使わなかったり、ということがあると、
それは息子にとって、友達の手前非常にカッコ悪いことであり、
とても恥ずかしい思いをすることになるのだ。

息子の気持ちは、とてもよくわかるつもりだ。
特に、その場に居合わせている子供、あるいは近くで見ている子供が
いじめっ子の要素を持つ子だとまずい。
私のことで息子は馬鹿にされ、いじめられるかもしれないのだ。
学校という、誰にも守ってもらえない場所で。

娘は、ママは堂々と日本語を喋っていればいいんだよ、と私に言う。
私のために娘は通訳ができるから、というのが表向きの理由だが、
もっと突き詰めると、娘の心の中には、
ママが友達の前でべらべらドイツ語喋ってあれこれ間違うくらいなら、
喋らないほうがマシ、
アタシっていう通訳がいるんだから、
絶対間違わない日本語だけを喋ってれば無難、
日本語ならどうせ誰にもわからないんだし、
という思いがある。

息子にとって、いや、娘にとっても、
このドイツという外国で言葉が頼りない私は、きっと全てにおいて頼りないのだ。
『大人』なのに、頼りないのだ。
頼りない親だから子供は信頼を寄せられない。
だから、『言うことを聞きたくない。』

娘からは、私を馬鹿にしているという感じは受けないが、
息子はそれをあからさまにする。
『クソ中国人!』と言われ何年も小突かれ続けた背景には、
どうしたってこの私が、理由としていたのだから。

親が、言葉で苦労しつつも外国で頑張っている姿を見て、
親を馬鹿にするなんて気持ちが露ほども浮かんでこない子供もいる。
どこがうちとは異なるのか。それだけ絆が強いということなのだろうか。

もちろん要素は言葉だけではないと思うが、
ずっと日本に住んでいたなら、全く違っていたような気もする。
でも、どうだったんだろう…。

息子の中では、私を好きだと思う気持ちと私を嫌う反発とが、
いつも入り混じって複雑である。

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コメント

No title

ちょっと身につまされました。
うちは幸いというか、ミュンヘンに住んでいるときも今も、周囲に外国人が結構多いんです。
クラスに片親が外国人という子も多くて、そのせいか、私のへったくそなドイツ語もあまり目立たなかったようです。
ただ、現在反抗期真っ盛りの末っ子が私の下手なドイツ語を聞いて、しょっちゅう「ママのドイツ語ひどすぎ!」とか言いますけど、それも家族の中だけです。
ナントカしなきゃなぁとは思うのですが、もうこの年ですし、学習能力の低下は明らかなのでこのまま行くでしょう。
心配なのは、将来孫と会話が成立するかってことです。
実はうちではいつの頃からか私が一番なんにもできない頼りない人になってしまって、(例えばPCを使いこなせてないとか、流行に疎いとか)子供たちみんなに「ママはだめだなー。」「こんなことも知らないの?」と言われてます。
そしてもちろんみんな私の言うことなんか聞きませんよ。
私が切れると渋々という感じで掃除とかはしますけどね。
ティーンの子供の母親なんてみんなそんなものじゃないですか?

Pharyさん

ありがとうございます。自分だけじゃないと思うと、少し楽になります。
私の場合は、Pharyさんの心配している『孫との会話』どころか、息子との会話すら成立しないことが多くあります。自分の息子なのに…。
息子にとって日本語は、さほど興味の持てない言語で、もともと勉強嫌いだし、私もあの子が日本語をあまりうまく話せないことに対しては、うるさく言ってこなかったんです。
人間誰しも、せめて一つの言語(息子にとってはドイツ語)だけは完璧にマスターしなければならないわけですが、ドイツ語とドイツ語で学ぶ他の科目だけでもう手一杯の息子を見てきて、この上さらに日本語も、というのが無理のように思えたんです。(そういう考えが間違っていたのか…。)
でも、それで親子の会話がうまくできていなくて、そこを責められるのだから、まったくしょうがないですよねぇ。この先はどうなっていくんだろうかと心配になります。

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