FC2ブログ

葬儀に参列した時のこと

先日お墓がらみで書いたので、ついでにもうひと記事。

もう1年半ほど前になるだろうか。
夫の兄の奥さん(つまり私のドイツの義姉)のお母さんという人が亡くなり、
私はドイツで初めて葬儀に参列することになった。

うちの子供達は喪服が無かったのでどうしたらいいかと思い、身近なドイツ人の知り合いに聞いたら、
大人も子供も黒または暗い色の服を着ればいいと言われた。
きちんとした日本の喪服のようなものでなくてもいいらしい。

子供は、本当に小さい子ならばもう何を着ていても構わないらしい。
まわりの誰もうるさいことは言わないようだ。
うちの子供達は、そんなに小さな子というわけでもなかったので、
服装はできるだけ暗めな色でまとめた。
私は、日本から持って来ていた古い喪服があったのでそれを着た。

午後の2時くらいからの葬儀だった。
時間に余裕を持って教会に着くと、先に着いていた義兄に促されて教会脇の墓地に隣接した小さな建物に向かった。
そこには柩が、頭のほうが高めで足のほうが低めに安置されていた。

考えてみれば、こちらの柩を目の前にするのは初めてのことだった。
私の知る日本の柩と比べると、もっと重々しい様相だ。
日本の場合と異なり、蓋に故人の顔を拝むための小さな扉は無かった。
重々しく閉じられた蓋の上には、足元寄りに沢山の花が供えられていた。
荼毘(だび)に付すのではないからなのだろう、重々しく立派な柩だった。

つい習慣で、入り口でお辞儀をして入り柩の前で手を合わせた私は、あれ?こちらではどうするんだ?と思った。
まわりの人を見ても、きちんとしたやり方や順序があるようには見えなかった。
柩に軽くお辞儀をし胸の前で指を組む人もいれば、別にそうしない人もいた。

その建物の小さな窓際に置かれた小さな丸いテーブルには、
花と一緒に故人の写真入りのカードが何枚も重ねて置いてあった。
ちょうど名刺二枚分の大きさで、カードの片側には故人の写真が、
もう片側には誕生日、そして亡くなった日付と年齢と、あと何かドイツ語の言葉が印刷されていた。

弔問客の受付というようなものは無く、お香典の習慣も無い。
誰が参列したのかを、誰かがきちんと把握するようなこともないように見えた。

時間が来てみな教会に入った。
日本の線香とは趣が異なるが、ドイツでも香を焚くのだった。
神父さんのお祈りとお話を聞き、葬送曲(というのでしょうか)を歌った。
40分か、50分かして、皆が再び外に出た。
夫の叔母から、これをお供えしてねと花を一輪渡された。

亡くなった義姉のお母さんという人は、夫の実家の隣町の出身で、
そこの町の広報に訃報が掲載されたので、故人を知るお年寄りが多く参列していたようだ。

柩は、既に埋葬される場所のそばまで運ばれていたようだった。
いや、どうだったのか、よく見えなかったのでわからない。
ありがたいことに、墓穴そのものは他の墓石の影になり見ないですんだ。

私は前日夫に聞いた。
墓穴に納められた柩に親戚一同スコップで土をかけるようなことをするのか、と。
そういうことはできればしたくないと内心思った。

夫の答えはこうだった。
昔はそうだったけれども昨今は違う。親族にとってはとてもつらい作業なので、
業者さんが、いや、業者さんなのかよくは知らないが、とにかく別の人がやってくれると思う。

墓地の一画で、日本の葬儀でのお焼香に当たるようなことを各自がして(私はもちろん見様見真似)、
全員それを済ませたところで葬儀も終わりだった。
埋葬は、葬祭センター?の方がやってくださるのだろうか。

参列者の服装を改めて眺めてみると、、本当に決まりなんて無いみたいだった。
暗い色じゃない服の大人もいた。
故人を悼み参列するなら服装はなかばどうでもいいことなのかもしれない。

参列者は、のろのろと各自の車に戻り、会食のレストランへ向かった。
レストランで私達はお茶とケーキを頂いた。食事を頼んでもいいようだった。

そして各自適当にレストランで過ごして帰宅した。
香典の習慣が無いのだから、香典返しも無くて、
喪主であった義姉と義姉の妹さんは、その日でもう葬儀関係のことは全て終わったようだった。

ただ故人を悼んで人々は訪れ、
そして教会の葬儀の後で帰宅する人もいれば、時間があって会食に出席する人もいる。
誰が来たとかいちいち記録にとってあとで挨拶状を送る面倒も無い。
私は、とてもいい葬儀のやり方だと思った。

FC2ランキングへブログランキングへにほんブログ村主婦ブログへにほんブログ村ドイツ情報ブログへ
0円のWEB素材屋さんのランキングボタンです。
ボタンにカーソルを乗せると行き先が出ます。
さあ行きたいところをクリックしましょう!ついでに私も喜びます。
スポンサーサイト



コメント

承認待ちコメント

このコメントは管理者の承認待ちです

コメントの投稿

管理者にだけ表示を許可する

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

Message
★当ブログへようこそ。
★コメントは承認後の公開です。
★非公開ご希望コメントに対しては、お返事したりしなかったりです。
★拍手コメントは受付けていません。
★ランキングボタンや拍手をクリックして下さる皆さん、どうもありがとう!
最近の記事
最近のコメント
カテゴリー
プロフィール

granat

Author:granat
初めまして。ガーネットです。
南ドイツ・バイエルン州に住んでいます。
どうぞよろしく!

もっと知りたい方はこちら
FC2カウンター
最近のトラックバック
ブログ内検索
月別アーカイブ