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どこに住んでも

もう何日も何日もブログをお休みした気がする。

考え事というのか悩みというのか、
自分のそういうのをここにいくつか書いてしまったら、
そのあとに続けて書くテーマを、思いつかなくなった。
悩み事ばかりが続いても……と思ったし。

ブログ管理画面で記事を書くときに私はいつも、
書き終えてからタイトルをつけることが多いけれど、
今日は最初にタイトルを書いた、小学生の作文のように。

「どこに住んでも」。

初めてドイツに住んだのは、もう13年も14年も前のことで、期間は約2年間だった。
あの頃の私は、至って平気だった。

もともと外国暮らしに憧れたことが一度も無かったので、
ドイツに住むことを別に嬉しいとは思わなかったが、
かと言って、東京に未練を感じることも無かったし、
ドイツの田舎で日本の食品が手に入らないことも何ともなかったし、
ドイツという外国を嫌だとも全く思わなかった。

あの頃は、上の子がまだ小さかったし、
下の子をドイツで生んで私もそれなりに忙しかった。
私は元来街の暮らしのほうが好きで、
様々な人工的な物に囲まれているほうが、
大自然に囲まれているよりは幸せを感じるタイプだ。
それでもあの頃の私にとっては、
美しい自然の中で送るドイツの田舎暮らしは、決して悪くなかった。
あのままずっとドイツに住んでいたなら、
自分の心持ちはきっと全く違っていたと、今でもよく思う。

私は、初めて住んだドイツから東京に舞い戻った時、
ああ、ここはなんて汚くて臭くてうるさい街なのだろう、と、かなり驚いた。
好きで長いこと住んだ東京が、あの時の私にはそういう風に見えた。
住まいがまだ決まっていなかったので、
アパートメントホテルというのにとりあえず住んだ。
場所が赤坂だったこともあり、夜に眠らない街が、うるさくて仕方なかった。

明日にでもドイツに戻りたい、とさえ思った。
美しいドイツの田舎町は、きっと子供達にも絶好の環境のように思えた。
そのくらい、私の気持ちは変わっていた。

それがどうだ。
舞い戻った東京で何年間かを過ごすうち、
新しい友人や知り合いもできて、私は東京の生活にすっかり馴染んだ。
一度日本を出てみたことで、
それ以前は気づかなかった日本の良さや、日本人の良さが見えた部分も大きかった。
日本にいれば、言葉の苦労も無かった。
汚く臭い街と驚いた東京に、私は再びすっかり馴染み、
ここで、自分の国で、ずっと暮らしていたいと思うようになった。

だから、東京から二度目にドイツに引っ越した5年前の夏、
ドイツに住むのが嫌で嫌で仕方なく、どうしていいのかわからなかった。
来る日も来る日も東京のことを考え、毎日を嫌な気持ちで過ごし、
そのうち動くのも億劫になった。
二度目の外国に対して、私の心の中ではそれくらい抵抗が強くなっていた。

全くひとの気も知らず、
「あなたは、あんな、東京みたいなごみごみしている所を離れて、
 こんなきれいな国に住めるのだから、ラッキーなのよ、そう考えなくちゃ。」
と私に言った義母に向かって、声を荒げた日もあった。

学校が夏休みの間での引越だったが、
東京からの引越荷物が新居に届くまでは何週間も暇に過ごし、
インターネットもすぐには出来なかった。
考えるのは日本のことばかりだった。

しかしあの年、9月の学校の新年度が近づいてきた頃、私は次第に立ち直った。
立ち直らなくてはいけないと思った。私がしっかりしなければ、と。

子供達の新生活はこれから始まるのだ。
子供達は、初めての、誰も知る子のいない学校に入り、
これからの毎日、がらりと変わった環境で学校生活を送っていかなくてはいけない。

そういう子供達こそ大変で、大人の私が荒んでいる場合じゃない。
特に、環境の変化に少々萎縮しがちな下の子のほうは、
これから新一年生になり初めての学校生活に飛び込むのだ…。
私は、自分のことをほんとに情けないと思った。

ドイツでドイツの公立学校に子供が通うのは、私にとっても初めての経験だったが、
1ヵ月2ヶ月と過ぎるにつれて、親子共々次第に慣れていった。

学校まで少し距離があったので、子供達を毎日車で送り迎えした。
スーパーに行っては日常の買い物をし、
子供の具合が悪ければ医者に連れて行き、
歯が痛いと言われれば歯科の予約を取り…、と、
住む場所が変わってもやっていることはおんなじなのだな、と、
当たり前のことにある日私は気がついた。

どこに住んでも、家族の日常は似たようなもので、
自分を「地球人」と考える時、どの国に住むかは関係なくなるような気もした。

しかし、二度目のドイツで、ここに来て私の気持ちはなかなか立ち直らない。
一瞬妙な錯覚が起きることがある。それは、
自分は日本人なのだから、周囲の人たちは当然日本人のはずなのに、
どうしてみんな外国人なの?というような奇妙な感じ。
日本に住みたいと思う気持ちが、
一瞬自分が日本にいるような錯覚を起こすんだろうか。

なかなかどうして、私にとって「地球人」になるのは難しい。
どこに住んでもやってることは同じなのに。


(いや、夜遊びの楽しみが皆無になって久しい。)

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