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これがこっちの常識だ

・うちの夫という人は、出かけると決めたら
 5分でも10分でも早く出かけたい、という性質である。
・我が家には車が一台しかない。

以上のポイントを前提に、以下をお読みください。



先日、急に実家の方に出向かなくてはならない用事のできた夫が、
仕事を早めに切り上げ遅くても午後4時半~5時位には家を出たい、と言った。

用事があるのは翌朝なので、前夜のうちに実家に行き一泊すると言う。
家から彼の実家まで、約140kmの距離がある。

毎週のその日は、息子が午後にドイツ語補習授業を受ける日で
(だって成績芳しくないものですから…)、
授業の終わる3時半に私が学校まで迎えに行くことになっている。

その時間帯には帰りのバスが無いため、
誰かが迎えに行ってあげないと息子は帰る術がない。
学校から家までは約17kmの距離があるから、まさか歩いては帰れない。
私は、4時までには戻るからと夫に言い、車で家を出た。

息子をピックアップして寄り道をせずに帰宅。
夫は、私が戻ったらすぐにも出ようと、一泊の支度をして待っていた。

今日はもう、私は車を使わなくてもいいかな…
娘は友達のお母さんの車で帰ると言ってたし…
夫が車で実家に向かっても(=私に車が無くなっても)、大丈夫かな…

と思いきや、あ、そうだった、6時から息子の卓球クラブの日だった。
息子は、楽しみにしていたから絶対行きたいと言う。

卓球クラブは隣町で、車で5分もあれば着く。
普段は、余裕を持たせて6時15分前に家を出ることにしている。

近所の友達と一緒に行くので、行きの運転は私が担当し、
帰りはその友達のママかパパが迎えに行く、ということに決めている。

夫が実家に行くのなら、息子達をまず卓球クラブに送り届け、
その足で実家に向かえばよいのに、と私は思った。

用事は翌朝のことだし、別に今夜の何時までに実家に着かなくてはいけないというのではなかった。
それに、こちらを6時に出るとしても、そんなに遅い時間に向こうに着くわけでもない。

でも、出かけると決めたらすぐにも出かけたい人だから、
卓球クラブに送っていく時間(5:45)までは待ちたくない、と言い出した。
それに、卓球クラブと夫の実家では、全く逆方向になる。

私は、息子の友達のお母さんに電話をかけ、
今日は行きも帰りも運転をお願いできないかと聞いてみた。

彼女は、その日はいつも6時まで仕事をしている。
「送って行くとしても6時には間に合わないけれど、
行けることは行けるよ」との返事だった。

夫は、「それなら彼女にお願いして問題ないだろう、
ちょっと遅れたって大したことじゃない、それじゃこれから出るから」と言う。
時刻は5時に近づいていた。

もう何も言わずにおこうかとも思ったが、
夫の出掛けに、やはり私はひと言言ってしまった。

自分の都合だけなんだね。
1時間向こうに着くのが遅れるのが、
そんなに嫌なわけ?

私の言葉にもちろん夫は腹を立てる。

常日頃、私が夫の都合だけを最優先しない姿勢を変えないことを、彼は嫌っている。
彼は、私の考え方が間違っている、とも思っている。

夫の都合と子供の予定。
これは、私にとってどちらも同じ重み。

しかし夫はそれが気に入らない。
自分の都合だけを、私に最優先して欲しいのだ、子供のことよりも。

それは、私が子供を生んだ瞬間から、そうして欲しかったのだ。
しかし私は、そういうことを容易くできる人ではなかった。

今回の夫の用事というのは、言ってみればごく個人的なものであり、
仕事で出張というような類ではなかった。
できれば急ぎたい、明日に回すよりは今日のうちに、
という彼の気持ちは、私もよくわかっていたつもりだ。

ひと言文句を言ってしまった私に、夫は怒ってこう言い返した。

いつだって、子供子供子供、だ。
子供のことばかりを優先する。
それは日本の常識かも知れないが、
ここではそうじゃないというのがまだわからないのか。
自分の都合が最優先、それがこっちの常識だ!

さっきも書いたが、私は、「出張」ならば最優先するが、
そうでない時は夫の予定も子供のことも、優先順位に差が無いわけ。
私が優先順位を下げているのは、この私の、自分自身の分だけだ。

自分のことを子供の次に考える、という姿勢は、
夫に言わせれば、これまた間違っている。

私の経験から言うと、
何がドイツ人にとって最も大事かというとそれは自分自身の都合であり、
次に来るのが夫婦の都合。
子供の都合は、その次か、そのまた次に来る。
それで充分なのだ。
「子供の都合」の前に、「大事な友人の都合」が来たりもする。
それが、こちらの考え方だ。

ふん。

ああもう、15年も前から充分に、
夫のその考えを私はよーくわかっている。

しかし私は変わらない。
自分が間違っていると言われても、全くピンと来ない。

どうしても、ドイツ向けには変われない部分が、
どうしても、私の中にあり続けるのだ。


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コメント

あぁ、ザ・ドイツ人なだんな様ですねぇ。
私はこういうこともあろうかと、第一子が生まれるときに「日本の母宣言」をしておきました。
いわく「私は日本の母なので、子供が生まれたら優先順位の一位に子供がきますから。あなたはその次ね。」
だんな君は当然ブツブツ言いましたが無視しました。そのためずいぶん喧嘩もしましたが無視し続けました。
最近子供が大きくなって、自分勝手に出かけるようになってから少しだんな君を優先することが多くなってはきましたけどね。

そりゃあドイツ人なんだからドイツ人なわけですよ。ただ、夫が「典型的なドイツ人」なのかどうかは、私にはわかりません、他に親密に付き合ったドイツ人男性もいないし、職場で多数のドイツ人と付き合ったというような経験も無いし。はっきりしているのは、うちの夫は、いわゆる女房の尻にしかれるタイプでは決して無いということです。だからぶつかる。

赤ん坊が泣けば思わず抱き上げたくなる。その瞬間に夫のことは二の次になってしまう。これは単純に母性から来るものであって「日本人だから」というのは関係ない、と私は思っていたのですね。だから、「私は日本人ママなのだから覚悟してね」的な宣言など思いつきもしなかった。さすがpharyさん、先を見越していらっしゃいましたね。
でも、あなたは二番目ね、と言われて喜ぶ男性もこの世にはいないわけですよね。

過去に、子育てに対し考え方のくい違いが出てきた時とか悩んだ時に、夫からも義母からも、日本人だから考え方ややり方がまずいのだ、と思われたり言われたりした時はつらかったですね。根本的な部分であるだけに、難しいものですよね。

<子育てに対し考え方のくい違いが出てきた時とか悩んだ時に、夫からも義母からも、日本人だから考え方ややり方がまずいのだ、と思われたり言われたりした>
あ、それ私もあります。
妥協策としてOmaのところにいるときだけはハイハイとドイツ式にして、自宅では自分のやり方を通していました。
幸いうちはOmaのところにはOsternとクリスマスぐらいにしか行かなかったから何とかなりましたけどね。

的外れな返答になるかもしれませんが…。
きっと私の「間違い」は、色んな場面で夫や義母に言われた事を悩み、多分自分がまずいのだ、と思ってしまったことだと思います。
日本人は赤ちゃん中心に考えがちで、ドイツ人は自分の都合中心に考える、という点で考え方が大きく異なる、ということを、私は子育てを通して初めて気が付いた。愕然としたことも。
日本人のやり方ではまずいのかと思い悩んだ時に、日本人でありながら日本人の考え方を否定しなければいけない気持ちになった。でも、かと言って、ドイツ人の考え方を自分のものとして実践することもできなかった。
うまくは言えないのですが、その結果が、何だか「自分」を失くした自分がここに在る、みたいな。そういう不安定な自分なのです。

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