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もうちょっと広い心を

ザルツブルクのラジオ局に「WELLE1」というのがあり、
いつもクルマ運転中に聞いているんですが、一昨日こんなことがありました。

リクエスト曲を電話かEメールで受け付けるコーナー。
電話のつながった男性が、DJとの軽いお喋りのあとで
リクエスト曲を聞かれこう答えた。
Tokio Hotelの○○○○という曲を!」(←曲名は聞き取れなかった)

するとDJ氏が答えて言った。

「え?Tokio Hotel?あー、Tokio Hotelだけは勘弁してくれ。
他のどんな曲でも受け付けるんだが、それだけは例外。
僕の番組でTokio Hotelは絶対かけない。
実は僕はTokio Hotelがどうにも嫌いなのだよ」

DJ氏も面白おかしく言ったのだろう、
リクエストをしたその男性も心の寛大な人だったのだろう、
男性は笑ってDJの我がままを了解し、事無きを得た。

しかし、除外曲(この場合は除外アーティストか)のあるリクエストコーナーとは…。
それに、DJのこんなわがままな主張を許容するとはこのラジオ局は一体…。
ザルツブルクでそんな大物DJなのかこの人は…。

でも、何かこう、これはこれで良い話だったというか。
そうなのです、笑って終わって、良い話でした。

その男性は、DJがTokio Hotelを嫌いだと言ったことに対し、
腹を立てるとか、しなかった。それはなぜかというと、
DJの気持ちをわかってあげたからで、自分が折れたからで。
とりあえず寛容な心をもって相手の言い分を認め受け入れたからで。
だからDJさんも、そこはありがたく思うべきところ。

こんな風に何でもことが運べば、
ぶつかることは何も無いのに、と思う。


このところ私に中傷コメントを書いて来ていた「その人」は、
私のことが気になって仕方ない様子。
だから私はここ数日、「その人」の中傷行為に思いを馳せた。

昨今、膨大な数のブログが世界中にあふれている。
日記やひとり言的な内容のブログには、
決まってその人その人の主観が反映されている。

それこそ一昔前には無かったことだ。
現実にはまず出会うことの無い他人の思考に
これ程容易く触れることが可能になった世界というのは。

そして共感と反感がそこに芽生える。
思考の氾濫に漂えば、それは当然のことだ。

共感できれば素晴らしい。
しかし反発しか抱かなかったら?

誰かのブログに行き当たり、
それを読んだら無茶苦茶気に入らなかったとしたら?

だったらどうする?

人間性というものは、そういうところにも現れる。

気に入らなくても、あえて批判中傷を書き込むことなく、
すぐさまそこから立ち去るのが、
それがネット上のマナーというものだろうと私は思う。

それは、見も知らぬ人に対するせめてもの礼節。
現実世界で、関係の無い人と人とが、ただ平穏無事に
互いに気づきもしないうちにすれ違うに等しい。

何もせずに、クリック一つでそっと立ち去るその行為は、
ネット上での話だ、誰にも気づいてはもらえない。

しかし、何か文句の一つも書いてやりたいところを
ぐっとこらえて去るその優しさ?とかマナーに支えられてこそ、
全てのブログは、今日も無事に存続できているのではないか。

このネット社会で、優しさもマナーも捨ててしまった人があまりに多く、
中傷行為がそういう人達のまるで趣味になっているかのようなこの現実を、
心から残念に思う。


Tokio Hotelが嫌い?
えええ~?リクエストコーナーだよねこれ?
でも…まあいっかぁ、
嫌いなものは仕方ないよね、わかったよ。

となるか、

なに言ってんだよ、かけろよ馬鹿野郎、
てめえDJだろ、勝手なこと言ってんじゃねえよ!

となるか。


日常に、形こそ変えてどこにでも起こりそうなひと幕。

笑って許したその男性の寛容に、
ネットなら顔を見せないから素性が割れないからと言って
人としての最低持つべき礼儀さえも捨てた人々の、
思い出すべきものがある。


今よりもうちょっと広い心を。

そして分別を。   (…「その人」がこれを「ぶんべつ」と読まないことを願う私です。)

そういうことなんだと思うけどな。

だって一昔前には、「その人」だってきっとそれを持ってたんだよね。


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コメント

えっ?

えっ?そのDJ,プロ意識に欠けていませんか?私だったらもう2度とそのラジオ番組は聴きませんね。いまいち美味しく感じられなかったレストランには、2度と行かないのと同じ理論です。ラジオ番組もレストランも、世の中には山のように選択肢がありますから。

私はこの放送を聴きながら、ああそういうのもアリかと思ってあははと笑ったクチなので、そのリクエストコーナーも含めてWELLE1はこれからも運転中に最も聞く局であり続けることでしょう。何と言っても、こちらバイエルン州の代表的なラジオ局2局と比べたら、WELLE1ははるかに選曲が良く、新しい曲も結構沢山かけてる。だからやっぱり私はWELLE1が好きです。今回のリクエスト拒否も、意外だったけれど思いがけずおかしかった。
世界のどこかの、小さく美しい古都ザルツブルクの、小さな放送局です。私は許して認めてしまいますねこういうの。
それに、私の普段の行動範囲内で受信できて、なおかつ、そこそこ気に入って聴けるのはせいぜい4、5局。だからWELLE1は中でも貴重な局なわけです。
ところで、家にいる時にはインターネットラジオをかけっぱなしにしていることが多いのですが、これだと確かにチョイスは山ほどある。ドイツだけでも数百の局から選べます。でも、それはそれで、選ぶのに今度は一苦労。
もしもしさんはカナダからですか。私は結構USAのラジオも聴いてます。

NoTitle

もし私がリクエストをした人でしたら、苦情をもっと上の人間に出します。予想外の、失礼な事をされたという事ですから。反対に、もし私がリクエストを受ける側の人でしたら、個人的感情は出しません。自分にもプロ意識が有りますから。

承認待ちコメント

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NoTitle

もしもしさんは、何かの方面でのプロの方なのですね。
なかなかきっぱりした方とお見受けしました。

リスナーあっての放送なのに、リクエストをした彼の立場が無くなってしまったわけですから、これは大変失礼な仕打ちを受けたことになります。彼の立場にだけ立てば、もちろんそういうことです。
公共の場であることをわきまえてその場は穏便に済ませた彼も、あとになって腹が立ってきてラジオ局に徹底抗議してたりして。

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