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強風の午後のひとコマ

あまりに素晴らしいお天気が三日も続き暖かかった。

しかし週末からは崩れるとの予報だったので、
せっかくの好天を今日のうちに楽しもうと、
昨日の午後は湖沿いの細い道を夫と自転車に乗った。

今年最初のサイクリングで片道7kmを走り、
今年最初のビヤガーデンでビールを一杯。

明るい外でビールを飲むのは楽しい。

ところが、ゆっくり4分の3まで飲んだあたりで、
いきなりの強風。灰色の雲が広がって来た。

危機感の足りない日本人の私と異なり、
「これはやばいかも。自転車だからもう帰ろう」と夫がすぐさま主張。
彼は急いでビールを飲み干し、私は残して立ち上がる。

いつの間にか倒れていた自転車を立てて走り出すと、
タイヤが風にすくわれそうで怖かったが、
5mほど先を行く夫の姿が、風に抗してわずかに斜めになっていたので、
可笑しくて笑いたくなった。

しかし、私よりも重い彼がそうなっているということは、
つまりこの私は、バランスを取るためにもっと斜めにかしいでいる、多分。
笑っている場合ではなかった。

真横から吹き付けられ、飛びそうだし倒れそう。
夏に自転車で転んで顔に傷を作った嫌な嫌な記憶が、
まざまざと蘇って来るではないか。(あの投稿へのリンクはあえて入れません。)

湖でピクニックしていた家族が急いで引き上げる。
2歳くらいの小さな子が、急かされてしかめ面をしている。

ほら、あんな小さな子でも飛ばされないんだから、
だから私も大丈夫、飛ぶわけない。

けれど自転車に乗っている分重心は高く、
湖からの強風に不安定なことこの上ない。

とにかく降りよう、降りて地に足をつけて歩こう、
と思うが、少しでも腰を浮かせた瞬間に転倒しそうで怖い。

転ぶならどこよりも顔を守ろうと思うが、
そんなうまい具合に転べるだろうか。
ぐらっと来そうになると、思わず小さな悲鳴が出た。

…と、風がわずかにおさまったので助かった。
自転車からうまく降りた。

夫が自転車を止め、斜めになりながら私を振り返る。
「私、歩くから」と伝えると、
「どこかで待ってろ。車で迎えに来る」と言う。

「いいよ、私、歩くから。あなた先に行けば」
「それじゃ家まで2時間かかる。
 いいからその辺で待っていろ。20分で戻る」

夫に言われて確かにそうだと考えた。
この私なら、自転車を押して1km歩くのに15分はかかるかも。
そうすると家にたどり着くまでに1時間45分かかる計算だ。

それに、時折きゃっきゃと悲鳴をあげながら歩くのも、
あまり格好の良いものではない。よし待とう。

とある駐車場のベンチに腰掛けて、
強風にあおられつつじっと待つ。

読みかけの文庫でも持っていればよかった。

暇つぶしに、ケータイに最初から入っていた
たった一つのちゃちなゲームで遊ぶが面白くない。

大砲から発射される自分が、
腕で一生懸命羽ばたいて空を飛ぶというゲーム。

これを子供がやると私の4倍は飛ぶが私はすぐに墜落し、
一体どういう飛び方じゃ!とマスターから怒られることになっている。

ああくだらない。
だいたいこっちのケータイは、機能もゲームも無さ過ぎる。
なのにいっちょまえに高いというのはどういうことだろう。

ケータイのメールボックスを掃除する。
着信履歴を全消去し(どうせ間違い電話と家族からの電話だけだ)、
鼻歌を奏でた。

これで風が止んだら間抜けだったが、
風が止まなかったのでよかった。

と言うか、強風が止まなかったので、
待った甲斐があった。

20分と夫は言ったが、結局35分待った。
庭に出しておいたウサギを、
ちゃんと片付けて出て来たそうだった。

帰宅したら、先日買ったビオラの鉢が、
15mも吹っ飛んでひっくり返っていた。


ということで、何のおちも無い
昨日の午後のひとコマでありました。


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コメント

純粋に・・・

ご主人、優しいナァ~と思ってしまいました。
我が家の場合だったら・・・。
同じ台詞をあたしが言っているでしょうね。
(子供のためですけれど??)

NoTitle

自分一人で幼い子供でも連れていたなら、私も同じことしますねー。その場合は、子供を非難させておいて、自分は風なんてものともせずに突っ走り、一分でも早く戻ってやろうと思う。

いやー何と言いますか、これはですね、要するに、主人から見ると、危なっかしくなるたびにきゃあきゃあ叫ぶ私があまりにみっともなくうるさいので、一緒に走りたくない、とまあ、そういうことなのです。嵐の中を私のためにペースを落として走るくらいなら、とっとと帰って車を取って来ようと。どっかで待ってろと叫ぶ彼の、その「表情」を見れば、それが優しさから出ている風には、正直見えないのですよー。ったく面倒くさいことさせられるぜーっていう感じですね。

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